地震 12 (3.14  23:00)

羽鳥@幸区 川崎です。

0.
計画停電スケジュール (3.14 22時)
東京電力のプレスリリースが出ました。
http://www.tepco.co.jp/cc/press/11031414-j.html

1.被災地派遣
神奈川県医師会大久保会長から。
神奈川県医師会検案チームをまもなく結成します。
医師2名 事務員2名
自立型ですので、3泊4日です。
行き先は、岩手県医師会(日医経由)
出発は、15日午後
費用は、神奈川県医師会で、
現在の援助体制です

1-2
横浜市医師会根上茂治理事から。
神奈川県医師会岩手派遣チームの活躍と無事帰着を祈ってい
ます。
日本DMORT研究会の災害支援者メンタルヘルス・マニュアル
(案)を添付します。こんなレポートがあることを派遣チーム
の方々知らせて頂ければ幸いです。
(参考)DMORTとは
日本語では災害死亡者家族支援チームと訳される。米国で1
990年代初めに作られた組織。連邦緊急事態管理庁(FEM
A)の管轄下に置かれ、災害時には24時間以内に被災地に入
り活動する。米国のDMORTは、検視や身元確認などの役割
もあるが、日本DMORT研究会は米国の組織を参考にしなが
ら、活動の中心を遺族支援に置く。
DMORT 次回URL添付

 

1-3
日本臨床内科医会 大阪高槻市医師会高橋先生から
日臨内の皆様へ、
阪神淡路震災を教訓として、14大都市医師会連絡協議会には
災害時の協力ネットワークがあります。
現在の担当は、札幌市医師会です。
現在、京都府医が把握している情報では、仙台市医師会の要請
として、救急医療よりも、何よりも不足は
「検死医」 とのことです。
日医の情報でも、岩手からも、同様要望が入っています。
恐らく、福島も同様と思われます。
災害時の検死は、特に法医学的な専門性を要するものではなく、
医師であれば、誰でもその任に当たれます。
交通アクセスは、各自で確保していただく必要がありますが、
例えば山形空港は24時間オープン、ここから、レンタカーで仙台へ
入った京都の医師もおります。
よろしくお願いします。

1-4
菊名記念病院循環器部長宮本先生の提案です。
(防衛医大出身で災害医学にもご造詣の深い先生です。)
羽鳥先生
メール配信、有難うございます。菊名記念病院の宮本です。 17年前に阪神大震
災の医療支援に参加した自分としては、何かしなければと思いがあります。当科
では、派遣医師を選定し、日勤業務や当直体制を見直しました。今後、医師派遣
が依頼された場合、速やかに行動に移せるためです。行政に影響力を持つ医師会
から医師派遣可能な医療機関を募ってはいかがでしょうか?医師派遣において、
交通費や報酬は全て派遣側が受け持つ(無償ということです)、ある程度自己完
結型(衣食住は個人で行う)が要求されると思います。現在は、インフラ整備と
遭難者の救助が主体ですが、3日以降は、避難者の一般診療支援が重要となりま
す。被災地の医療機関関係者自体が、被災者のため、通常業務すらできない状態
と思われます。実際、どの地域に医師を派遣するかは、現段階では不明ですので、
被災地域の行政と相談する必要があります。阪神の際は、当初、行政より京都府
へ医師の派遣を要請し、神戸市が日当と住居を用意しました。そのため、2日間
で予算が底を突き、以後、行政からは公的な医師要請を中止した経緯があります。
そこで、無償で医師派遣する旨、どの地域に何人の医師が必要であると要請して
もらうことです。参考となるかわかりませんが、私の経験した阪神大震災での医
療支援のレポートを添付します。 添付次回URL提示
菊名記念病院 宮本

 

 

1-5
東北大の先生から 食料不足の訴え
14日午後メールが読めるようになりました。
当院では、土曜日の明朝より、救急部と相談して重症患者の収容を重点的に行うこととしました。
当重症病棟部では人工呼吸器のある限り重症患者を引き取るようにと病院長指
示があり、体制を整えて今日まできました。しかし、月曜日15時現在呼吸管理が
必要になった患者は津波にあわれ誤嚥性肺炎患者一人です。報道にあるように沿
岸部は壊滅状態ですが、内陸部は30数年前の宮城県沖地震と比較して建物の損傷
が少ないような印象があります。
現在問題になっているのは、重傷者ではなく、食料問題です。患者家族や 一般
市民が必要な食料が手に入らない状態が続いており、沿岸部に近いところでは暴
動が起こるのではないかと心配されています。
もし、皆様の力が必要になったときにはお願いしたいと思います。
よろしくお願いします。

 

2.原発破損
2-1
青森本田先生から
ヨウ素
「原子力災害時における安定ヨウ素剤予防服用の考え方について
(平成14年2月 原子力安全委員会原子力施設等防災専門部会)」
http://www.nsc.go.jp/box/bosyu020304/youso/youso.html
異論など
意見募集結果について
「原子力災害時における安定ヨウ素剤予防服用の考え方について」
http://www.kokai-gen.org/information/6_024-3-1.html

http://www.phcd.jp/osirase/houshasen_hokenjo_tebiki.pdf
(3) ヨウ素剤の服用
原子力災害が発生し大気中に大量の放射性ヨウ素が放出された場合,放射性ヨウ
素が甲状腺に蓄積され内部被ばくを引き起こし、甲状腺がん等を発生させる可能性が
あります。この甲状腺内部被ばくに対しては、安定ヨウ素剤を(ヨウ化カリウ
ム,KI)
予防的に服用すれば、放射性ヨウ素の甲状腺への集積を防ぐことができるため、甲状
腺への放射線被ばくを低減する効果があることが報告されています。ただし、安定ヨ
ウ素剤の服用は、甲状腺以外の臓器への内部被ばくや希ガス等による外部被ばくに対
して、放射線影響を防護する効果は全くないことに留意する必要があります。
安定ヨウ素剤の服用回数は、副作用を考慮し原則1回とします。安定ヨウ素剤の
効果が1日は持続することより、2回目の服用は2日目となりますが、2日目に安定
ヨウ素剤服用を考慮しなければならない状況では避難を優先させることが必要です。
特に妊婦および乳幼児への安定ヨウ素剤投与は重要です。一方、40歳以上では、放
射線被ばくにより誘発される甲状腺発がんのリスクがないことから、安定ヨウ素剤の
服用は、妊婦以外は40歳未満の者を対象としています。
詳細は、下記の「原子力災害時における安定ヨウ素剤予防服用の考え方につい
て (平成14年2月 原子力安全委員会原子力施設等防災専門部会)」を参考にして
ください。
http://www.nsc.go.jp/box/bosyu020304/youso/youso.html
「実際的には、周辺住民の家庭等に、あらかじめ安定ヨウ素剤を事前に各戸配布す
るのではなく、周辺住民等が退避し集合した場所等において、安定ヨウ素剤を予防的
に服用することとする。この場合、服用、副作用等に備え、医師、保健婦、薬剤師等
の医療関係者を周辺住民等が退避し集合した場所等に派遣しておくことが望ましい。
服用に当たっては、後述する「5-4服用対象」において示す内容に沿って実施され
ることとなるが、特に、若年者や妊婦への対応及び副作用について留意する必要があ
る。すなわち、放射性ヨウ素の内部被ばくによる若年者の甲状腺がんの発生確率が成
人に比べて有意な増加が認められていること及び胎児の被ばくを考慮して、若年者や
妊婦の服用を優先させる。」
(4)専門的な相談先
専門的な相談内容について保健所で解決できない場合、問い合わせのできる専門機
関は重要です。
独立行政法人 放射線医学総合研究所
〒263-8555 千葉市稲毛区穴川4-9-1
TEL:043-251-2111(代)
放射線被ばく医療ダイヤル(24 時間対応)
TEL:042-206-3189,FAX:043-284-1736

 

2-2 熊本 小野先生から
(もと福島第二原子力発電所および本店の原子力安全部門に勤務された内科の先
生です。)
転載を希望されませんので、是非このブログをご覧ください。
http://onodekita.sblo.jp/
今回の事態は、最も恐れていた津波による被害で、多重に保護されている安全装
置が一挙に駄目になった状態です。
原子力発電所にかなり近い相馬市で7.5mを超える津波が起きていたという一報を
聞いたときに、非常用ディーゼル発電機その他の炉心冷却 装置がすべて破損し
たに違いないと想像いたしました。

爆発後の報告が遅いことが指摘されていますが、おそ らく現場は必死で状況
を把握しようとしていたと思います。が、なにせ、規模が大きすぎます。一体何
が起きて、どうなっているのか、放射線 がめちゃくちゃ高い中で、把握するに
はすぐに数時間立ちます。しかも、こんな事象は初めてのことだです。隠そうと
したわけではないことを ご理解ください。

 福島第一原子力発電所1号機、3号機では海水を冷却 材を利用しています。
これは、廃炉を意味します。

 

2-22 以下は、筆者不明ですが正確な記事だと思いますので転載いたします。

> ▼メルト・ダウン(炉心溶解)とは何か?
>
> (1)崩壊熱:
> 発電が止められ、燃料の核分裂が停止された後も、燃料棒には「崩
> 壊熱」が出続けます。まずこの事実を知ることです。
>
> (2)炉心溶解:
> これが水やナトリウムで冷却されないと、短時間で2700度以上にな
> って、被覆管とその中の核燃料が、熱くなった金属が溶けるように、
> 溶解して落ち、厚いステンレス製の「圧力容器」の底にたまります。
>
> 「圧力容器」は、一番内部の、核分裂が起こる炉心を囲むステンレ
> スの容器です。その外を、同じく厚い、ステンレスの格納容器が囲
> む二重の構造。
>
> (3)水素の高圧蒸気の発生
> 圧力容器の下に水がある時は、その水で冷やされるが、同時に、数
> 千度で溶けた熱い金属と水が、爆発的に反応し、還元反応で水の酸
> 素を奪う。
>
> このため、水素が瞬時で大量発生し、圧力容器内の気圧が上がり続
> けます。原資炉内のあらゆる反応は、すべて原子の時間、つまり瞬
> 時です。
>
> (注)発電を緊急停止した後も、燃料棒内の分裂反応は、数%、1
> %、0.1%・・・とわずかですが、継続しています。
>
> 正常な状態では、発電が緊急停止されたあと、外部のポンプから、
> 自動的に冷却水が入りますが、地震か津波で、その機能が、失われ
> ています。
>
> 作って40年も経つので、どこかの部品が老朽化していたのか? 
> 不明です。
>
> 二重・三重の、Fail-Safeであるはず(推測)の緊急装置が働けば、
> 事故は起こらなかった。
>
> (4)圧力容器の耐圧:
> 圧力容器内には、酸素がない。水素の燃焼反応(爆発)は起こらな
> いが、内部圧が上がり続けると、圧力容器の耐圧設計値(調べたと
> ころでは90気圧:間違っているかも知れません)を上回ると、高圧
> 爆発の危険が増します。
>
> 圧力容器を囲む「格納容器」内にも酸素はないので、そこでは燃焼
> 反応は起こらない。
>
> (5)ベント(内圧を下げる、蒸気放出):
> 圧力容器内の、上がりすぎた気圧を下げるため、弁を開いて、水素
> の蒸気を、容器の外に逃がす。
>
> これが、今、外気に拡散している放射線です。爆発し、1号機の建
> 屋を飛ばした水素もこれです。この水素の蒸気には、高濃度の放射
> 線が含まれます。これが、拡散した。
>
> (6)緊急冷却水
> 圧力容器の気圧を下げないと、水を入れても押し戻され、「冷却
> 水」を注入できないから、複数の燃料棒(炉心という)の、集合の
> 温度が上がり続ける。
>
> 炉の内部の気圧が、人の手による「制御状態」にあるかどうかが肝
> 心です。
>
> (7)メルト・ダウン
> (万一)冷却水の補充注入ができないと、圧力容器内の水が、高温
> の水蒸気になる。
>
> 熱くなって臨界点で溶け落ちた燃料が、圧力容器の底に溜まって集
> まり、その集合で温度が更に上がる。これが、厚いステンレスの圧
> 力容器を溶かして、燃料が「格納容器」内に落ちることがある。
>
> (8)臨界反応
> 格納容器にも水があるので、ここで冷やされるが、どろどろの塊に
> なった燃料と水が反応し、今度は、格納容器内の蒸気圧が上がる。
>
> この間に、温度が上がった燃料に、再び核分裂が起こる「臨界状
> 態」を過ぎると、それまでは反応が制御されていた燃料が、核分裂
> の連鎖反応を起こし、核爆弾に変じる。
>
> 最悪の状態が、以上です。原発施設に、複数の核爆弾が落とされた
> 状態と同じです。
>
> ●以上の連鎖を止め、燃料棒を冷却するために、冷却水の注入対策
> が、個々人の致命的かも知れない被曝の危険を冒し、現場では続け
> られています。メルト・ダウンが大規模化する前の、対策の成功を
> 願うしかない。
>
> (9)MOX(モックス)燃料((注)読者情報):
> 福島第一原発の3号機の燃料は、プルトニュウムを再生処理した二
> 酸化プルトニウムと、二酸化ウランをまぜたものです。核燃料の再
> 生をする「プル・サーマル利用(国家が推進)」として使われます。
> 3号機は、1号機と違い、再生のMOX燃料を使っています。
>
> MOX燃料の熱量は、1.7倍と言われ、熱効率はいいのですが、短所も
> あります。何事も長所・短所は裏腹です。以下は、1号機等で使っ
> ている「ウラン新燃料」との比較です。
>
> ・ウラン新燃料に比べ、放射能が高い。
> ・合金のため、燃料が溶ける融点が低い。
> ・熱伝導が低く、冷ましにくい。
> ・燃焼温度が高く、燃料棒内の圧力が高くなる。
>
> 「1号機のウラン新燃料」より、今回のような重大事故が起った時
> の、MOX燃料は、制御技術が高度になります。3号機の、圧力容器内
> の水位が容易には高まらないのは、MOX燃料という要素もあるでし
> ょう。
>
> (10)冷厳に言えば、スリーマイル島の原発事故(1979年)では、
> 以下のことが起こっています。
>
> <核反応を停止させる非常用炉心冷却装置(ECCS)が動作したが、
> すでに原子炉内の圧力が低下していて冷却水が沸騰しておりボイド
> (蒸気泡)が水位計に流入して、水位を上げたため加圧器水位計が
> 正しい水位を示さなかった。このため『運転員が冷却水過剰と勘違
> い』し、非常用炉心冷却装置は手動で停止されてしまう。
>
> このあと、一次系の給水ポンプも停止されてしまったため、結局2
> 時間20分も、開きっぱなしになっていた安全弁から500トンの冷却
> 水が流出し、炉心上部3分の2が蒸気中にむき出しとなり、崩壊熱に
> よって燃料棒が破損した。Wikiペディアからの引用> 
>
> この後、緊急避難が発令されています。
>
> ●加圧容器の水位を示す計器が、蒸気泡で上がったか、冷却水での
> 上昇か、この判断に、担当者の技術が試されます。
>
> ●それと、<炉心上部3分の2(たぶん2.7メートル)が蒸気中にむ
> き出しになった>という記述です。福島原発三号機内の、燃料棒の
> 露出はこれに近い。
>
> (11)チェルノブイリ(1986年)では、<4号炉が炉心溶融(メル
> トダウン)ののち爆発し、放射性降下物がウクライナ・白ロシア
> (ベラルーシ)・ロシアなどを汚染した。事故後のソ連政府の対応
> の遅れも相まって被害が拡大・広範化し、史上最悪の原子力事故と
> なった(Wikiペディア)>
>
> このときは、内部で核反応が起こる「圧力容器」の爆発による大気
> 汚染後に遅れて30キロ圏で、避難命令が出されています。(注)旧
> 式なもので、福島原発のような圧力容器を覆うステンレスの「格納
> 容器」は装備されていなかった。
>
> 福島原発三号機は、原因は地震でも、結果として原子炉内に起こっ
> ている現象は、「炉内の冷却水を落としたスリーマイル事故」に限
> りなく近い。(注)スリーマイルは、炉内の水位を計る計器を、読
> み違えた人為的ミスでした。
>
> 今も、3号機の水位は回復していません(13日:午前10:00)
>
> 水位計による判断ができないのは、「圧力容器内に増えた蒸気泡に
> よって、水位か蒸気か分か、判断がつかない」ためでしょう。
>
> ●制御の範囲を超えた超高圧の熱水は、水か気泡を含む蒸気か判定
> できません。端的には、全部が気泡を含む蒸気です。水が気体にな
> って沸騰する100度の臨界点を、はるかに超えていますから。
>
> ただし、運転中の炉心の気圧は、当然高い(80気圧?)
> これには、炉心を囲む圧力容器は普通に耐えられます。
>
> 問題の3号機の圧力容器内の温度は、まだ、公表されていません。
> 1号機、2号機も問題ですが・・・1号機は、軽度ではあっても3号機
> と類似の状況を、時間単位で繰り返しています。
>
> いずれにせよ、外部のわれわれが類推する状況はまずい。
>
> ▼危険の察知
>
> 政府、または東電、あるいは当局の経産省から、国民に対しての発
> 表がない時間が続くときが危険です。(今は意味のないことです
> が)世界が、最大の関心をもって注目しています。
>
> (12)本来、政府は、1時間単位の定時で、何らの発表をするべき
> です。正確な定時発表をすれば、憶測は少なくなる。重大な危機管
> 理の要諦がこれです。政府の関係者、これに留意してください。
>
> 今の発表のロジックは、「***だから、安心して冷静に」です。
> これは、過去の、原発に対する、当局の態度と同じです。
>
> もちろん感情的な過剰反応であるパニックは、避けねばならない。
> しかし事実を科学的に発表する態度とその受け止めは、必要です。
> こうした重大リスクのときの情報提供は、危機管理の命です。
>
> 事実を正確に受け止めて、個々人が対応策をとるのはパニックでは
> ない。政府は、そう理解せねばならない。過去からある「原子力の
> ことは、知らしむべからず」が、もっとも愚策です。
>
> 政府発表は「***だから、安心して冷静に」というロジックでし
> かないということが分かってしまったので、発表がないときは「悪
> い事態」への憶測を生みます。必死な態度は十分わかりますが、危
> 機管理の大原則を守って欲しい。
>
> 政府対応が最悪だったチェルノブイリの例では、100%とは言えず
> とも、安全なのは30Km圏の外です。長崎、広島でも同じだったでし
> ょう。ただし、その後の、拡散した大気の風向きが問題です。
>
> (万一)、時間の経過とともに危険になる臨界反応が起これば、ど
> れくらいか? 
>
> 長崎、広島でも同じだったでしょう。ただし、拡散した大気の風向
> きが問題です。

2-23
長野佐久色平哲郎先生から

チェルノブイリ原発事故で爆発した原子炉は格納容器がなかったのですから、「チェル
ノブイリ原発事故のようなことは絶対にありえない」という「原子力安
全・保安院の責任者の見解」は間違いではないでしょうが、これまで起こった事態を淡
々と語り、在りうる最悪の事態も併記するNYタイムズの
Breaking Newsの*Radioactive Releases at Fukushima Could Last Months"
http://www.nytimes.com/2011/03/14/world/asia/japan-fukushima-nuclear-reactor.h
tmlの記事は一読に値すると思います。

下に木谷先生の紹介ブログを載せます。

政府見解と食い違う日米専門家の意見 ‐ 木谷哲夫
http://news.livedoor.com/article/detail/5413553/
アゴラ提供:アゴラ - 言論プラットフォーム

海外在住の日本人からニューヨークタイムズの福島原発に関する最新のBreaking News
について教わりました。これを見ると日本政府の公式見解
と日本政府/アメリカ政府/アメリカの専門家の見解との間でずれが有るように思えま
す。*Radioactive Releases at
Fukushima Could Last Months"

要点をまとめますと:
日米の専門家の見解によると、福島原発原子炉からの放射線物質を含む蒸気の放出は今
後数週間、数ヶ月続く可能性あり。

ペンタゴンのレポートによると、福島原発の60マイル(96.6Km)離れた上空でCesium
-137 とIodine-121を含むと思われる放射
性物質が検出された。

原子炉が高熱で有る限り、原子炉への海水の直接注入、その結果排出される蒸気の放出
は免れず、20万人の避難民はかなり長い期間自宅に戻れないであろう
し、風向きによっては、風に乗って放射性物質が内陸に向かって運ばれる可能性もあり

日本政府とアメリカ政府の週末にわたる協議及びアメリカの原子力の専門家の現地入り
により、「何が原因で事態が悪化したのか」が更に明らかになり、ベス
トケースシナリオでもこの事態が直ちに収束するとは考えられない。

事態悪化の原因は:
停電時の非常用ディーゼル発電が津波により水につかり始動しなかったこと。
非常用の冷却機能をバッテリーで作動させたがそのバッテリーも切れてしまい冷却機能
がシャットダウンした事。

そのため原子炉内の水位が低下、原子炉燃料格納機容器内の気圧が上昇。気圧を下げる
ためにスチームを放出せざるを得ず、その結果水素の蓄積が第一号機の
建屋の爆発を誘発。

その後、原子炉圧力容器内に海水を直接注入するも、容器内の圧力が高く、海水注入作
業は膨らんだ風船の中に水を注入するようなもので、どれだけの海水が
実際注入されているのか、核燃料のどれだけが水でカバーされているかは不透明。

問題は、原子炉内の計測器が地震か津波の影響で損傷を受けた可能性があり、どれだけ
の水が原子炉内に有るのか判断不可能。

週末にブリーフィングを受けた原子力専門家及びアメリカの専門家は冷却水プールの水
面より露出していると思われる核燃料が致命的なガンマ放射線を排出し
ている可能性がある事に大きな懸念を表明。
政府関係者と原子力の専門家の数人は、核燃料棒は水面から1.2から2.7メートル露出し
ている可能性もあり、この状態は核燃料の一部溶解、最終的には
フルメルトダウンを引き起こす状態と言及。

この記事を読みますと、日本政府の公式見解より事態は深刻なのではないかとも思われ
ます。

「福島原発原子炉からの放射線物質を含む蒸気の放出は今後数週間、数ヶ月続く可能性
あり」という日米専門家の見解は、「健康への害はない」という日本政
府の公式見解と異なっており、疑問を持たざるを得ません。
(木谷哲夫 京都大学教授 blog)

 

 

2-3 ワクチン保管について (川崎市の場合)
福島第一及び第二原子力発電所の停止に伴う停電ついて(通知)
すでに報道等でご案内のように、3月11日の14時46分に発生した東北地方太平洋沖地震により、
福島第一及び第二原子力発電所からの電力供給が停止されました。
このことにより、電力供給不足が見込まれることから、供給元の東京電力株式会社から、
3月14日(月)午前6時20分から順次、3時間程度の停電が発生するとの
連絡がありました。
予防接種個別協力医療機関におかれましては、停電の区域に該当した場合に、
ワクチンの保管に影響が生じることが見込まれます。
つきましては、ワクチンの保管温度が適正に保たれるよう、 適切な対応をして
いただきたく、お願いいたします。なお、停電の際、冷蔵庫の扉を開閉せずに保
管した場合には、温度計により庫内の温度が適正温度に保たれていたかを確認し
てください。また、念のためにクーラーボックスを利用される場合は、保冷剤を
入れて冷蔵庫外で保管していただき、クーラーボックス内が適正温度内であるこ
とを確認し、復旧した際には速やかに冷蔵庫の庫内温度を確認の上、戻していた
だきますようお願いいたします。
また、ワクチンは通常どおりFAXまたは電話により管轄の保健福祉セターにて
注文を受付いたしますが、ご希望通りの配達ができない場合が考えられます。
したがいまして、ワクチンは接種予約に基づいた必要数のみ注文していただくとともに、
配達が間に合わない場合にはワクチン接種を延期していただくことも考慮して
いただきますようお願いいたします。
なお、この停電に関する情報につきましては、今後、変更される可能性があるため、
報道発表のほか、東京電力及び本市の広報車や、本市からの防災無線等による
情報収集に御注意くださいますようお願いいたします。

2-4計画停電スケジュール (3.14 22時)
東京電力のプレスリリースが出ました。
http://www.tepco.co.jp/cc/press/11031414-j.html
3月16日(水)~3月18日(金)における計画停電の実施予定
具体的な計画については、別紙2をご覧ください
http://www.tepco.co.jp/cc/press/betu11_j/images/110314n.pdf
-----------------------------
別紙2の図を見ると、下記のように、1日ずつ、グループがずれていきます。
6:20~  9:20~  12:20~  15:20~  18:20~
3/15 第3   第4    第5    第1    第2
3/16 第4   第5    第1    第2    第3
3/17 第5   第1    第2    第3    第4
3/18 第1   第2    第3    第4    第5

 3/16-3/18は、供給量の不足が懸念される場合は、同日の
第1グループ 13:50~17:30
第2グループ 16:50~20:30
の時間帯で追加することがあります
----------------------------
-------------------------
○3月15日(火)の計画停電の実施予定
<計画停電の予定地域>
第3グループ 6:20~10:00 の時間帯
第4グループ 9:20~13:00 の時間帯
第5グループ 12:20~16:00 の時間帯
第1グループ 15:20~19:00 の時間帯
第2グループ 18:20~22:00 の時間帯
--------------------------
グループ毎の具体的な地域については、別紙1のとおり。
http://www.tepco.co.jp/cc/press/betu11_j/images/110314m.pdf

※東京電力ホームページには「丁目」まで記載してあります。
http://www.tepco.co.jp/index-j.html

<3月15日(火)の川崎市停電予定>
・第3グループ(幸区の一部、中原区の一部) 午前6時20分から午前10時のうち3時間程度
・第4グループ(川崎区の一部、幸区の一部、中原区の一部、高津区の一部、宮前区の一部、多摩区の一部) 午前9時20分から午後1時のうち3時間程度
・第5グループ(高津区の一部、宮前区の一部、多摩区の一部、麻生区の一部) 午後0時20分から午後4時のうち3時間程度
・第1グループ(川崎区の一部) 午後3時20分から午後7時のうち3時間程度
・第2グループ(多摩区の一部、麻生区の一部)午後6時20分から午後10時のうち3時間程度
※電力の需給状況によっては、一部実施しないことがあります。

 

医師会関係 中止の事業 (追加)

3.16 県医師会FAXニュース中止
3.16 臨床泌尿器科医会 公平先生より
3.17 神奈川県後発医薬品協議会の開催中止
3.17 川崎市肺がん読影会研修会
3.18 川崎市医師会自賠責研修会
3.18 川崎小児科医会症例検討会
3.18 神奈川県医師会倫理審査特別委員会
3.19 川崎市かかりつけ医認知症対応力向上研修会
3.21 川崎市 2011多摩川リバーサイドマラソン
3.31 医薬品適正使用検討委員会の開催延期