病気のメモ{lefttitle_siseaememo}
##Syst-Eur追跡研究##

 

 

02/10/06 に更新しました。

診療メモのトップに戻る

ホームトップに戻る

{rightdoc_diseasememo}

 

 


Syst-Eur追跡研究
痴呆の進展予防については、Syst-
Eur試験フォローアップ研究でも分析
が行われ、Foretteによって発表され
た。

2年間のランダマイズ化の後、4年間はオープン試験として実薬群、プラセボ群とも実薬による降圧薬治療の
追跡結果である。

4年後における痴呆の発現は、過去2年間にプラセボにり付けられた群(元プラセボ群)では
43例(7.1件/1,000人・年)であった
のに対して、元実薬治療群では21例
(3.3件/1,000人・年)と、約55%の
リスク減少が認められた(95%信頼
区間24〜73、ρ=0.0008)。このこと
から、2年間にCa拮抗薬によって治
療を受けなかったことが、その後の4
年間に及んで痴呆の発現に影響を与え
たことが示唆された。

また痴呆のタイプ別では、両群合わせてアルツハイマ
ー型が64例中41例と約3分の2を
占め、血管性は19例とその半数にす
ぎなかった。このことは、高血圧とは
無関係とされているアルツハイマー痴
呆さえもCa拮抗薬によって予防が可
能なことが示唆された。このことから
Foretteは以下のように結論づけた。
すなわち痴呆の進行の予防には積極的
な降圧が必要なことが第一である。


かし、アルツハイマー型痴呆の予防に
は降圧に加えてneuroprotectionに作
用すると考えられるCa拮抗薬が有用
であるとしている。従来の医学は「薬
理学が先にありき」であったが、
EBM時代においては、エビデンスか
ら薬理学的機序を推定する思考法が求
められよう。

 

{leftdoc_diseasememo}」

 

Syst-Eur追跡研究

 

®