ALLHAT試験 (住友データベースより)

(桑島先生のコメントから)

1.

利尿薬chlorthalidone,

Ca拮抗薬amlodipine,

ACE阻害薬lisinopril,

α遮断薬doxazosin の4種類の降圧薬の効果を比較検討。

一次エンドポイントは致死性冠動脈心疾患(CHD),

非致死性心筋梗塞

2.

高コレステロール血症例に対して,HMG-CoA reductase阻害薬pravastatin投与が,死亡率を減少させるかどうかを検討。

 

3.result


doxazosin群の方が利尿薬群に比べて心血管合併症全体の発症,中でも心不全発症が2倍に増えた.

理由として,α遮断薬の体液貯留作用,ノルエピネフリン増強作用などのほかに,doxazosin群の方が2〜3mmHg高いことも関与している可能性も高い。

またdoxazosin群の方が利尿薬に比して服薬継続率が低いことも明らかにされた。

本試験はNHLBIという公的中立機関による支援で行われている大規模試験であり,信頼性は極めて高い。

米国専門家委員会指針の次回改訂版(JNC VII)ではα遮断薬は第一選択薬から除かれる可能性が大きい。