心血管保護作用とCa拮抗薬

Ca拮抗薬にも 心不全改善効果が期待できる

 

獨協大 松岡、小林

高血圧・心不全では、血管内皮細胞が傷害

内皮細胞由来のNO合成酵素(eNOS)の産生が低下している。

eNOS産生とリモデリングの影響を見るために、

高血圧ラットに

ベニジピン非投与例では、eNOS,mRNAの発現が低下していた。

ベニジピン投与例では、優位に増加、さらにLVMIも減少。

冠動脈血管周囲の繊維化も抑制。

血管壁の肥厚も抑制。

心不全ラットでは、

eNOS mRNA産生だけでなく、

iNOS(誘導型NO合成酵素)mRNAの合成抑制

eNOSの低下には、ブラディキニン

iNOSの増加には、NF−KB抑制の関与が考えられた。

 

半田 東海大

高血圧を原因とする心不全には、EF>60%の正常駆出率

拡張機能不全が原因の心不全がかなり多い

Ca拮抗薬は、

左室流入血流速度波形比(E/A)を改善し、LVMIを減少させる

ACEIと、同等の効果

心不全の予後を規定する IL−6(インターロイキン)を有意に低下させる

結果的に収縮機能障害を有する高血圧性心不全にも有効。