病気の一口のメモ 肝嚢胞
肝嚢胞は、肝臓の中に袋(嚢胞)ができ、その中に液体がたまったものです。
原因は大部分は先天性嚢胞であり、いくつもできる(多発性)場合は腎臓や膵臓にも嚢胞があることが多いです。後天性のものはまれで、外傷や寄生虫が原因と考えられています。
最近では、診断技術の進歩によって腹部の超音波検査、X線CT検査で小さな嚢胞も見つけることができるようになりました。
症 状:
症状がないのがふつうです。まれに嚢胞が急速に増大して、圧迫感、お腹が張ったり、急激な腹痛を生じる場合があります。
また、多発性の場合、黄疸症状(皮膚や白眼が黄色くなる)が出ることがあります。
治 療:
*小さくて症状がない場合は、年に一回位超音波検査で経過を診る。
*腹痛が強い場合、嚢胞ドレナ-ジ療法(誘導管を入れて持続的に液を体外に出す)。
*肝嚢胞が大きくなり腹痛や圧迫症状があり、破裂や出血が予想される場合、
嚢胞液を抜いてからエタノ−ルを注入する方法。
日常生活での注意
@年に一回、定期的に検査(超音波検査など)を受けましょう。
A過労を避け、規則正しい生活を心がけましょう。
B太り過ぎないように、バランスのとれた食事を心がけましょう。
Cアルコ−ルは飲み過ぎないようにしましょう。
(肝臓機能低下がある場合は禁酒のこと)
(2001.4)
〒212-0058 川崎市幸区鹿島田1133-15
(医)はとりクリニック 羽鳥 裕
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