病気の一口メモ      吐き気, 嘔吐  はとりクリニック 看護婦 佐々木記

 

吐き気は、咽頭の奥や胃、十二指腸付近に感じる特有な不快感で、不快なものを見たり、いやな臭いをかいだりするだけでも起こります.ふつうは嘔吐に先行する自覚症状としてあらわれます。

吐き気が強く起こると,胃の運動および胃の分泌は低下し、生つばが出たり汗をかくことが多く、また心臓が速く打ったり,頭痛、めまいなどを伴うことがあります。

 

 吐き気, 嘔吐はいろいろの原因でおこります。

いろいろな有害物,腐敗物、細菌などの影響による胃の粘膜への刺激や、炎症や潰瘍、がんなどで粘膜が過敏になると嘔吐が起きます。

急性虫垂炎(盲腸炎)や腹膜炎、消化管の通過障害(腸閉塞)、あるいは心臓そのほかの

内臓の病気で強い痛みがあると反射的に嘔吐が起きます。肝臓の病気では急性肝炎の初期に嘔吐が起こります.

 脳出血,脳梗塞、クモ膜下出血, 脳腫瘍や髄膜炎などは脳の内圧が高まり,脳循環障害などにより頭痛を伴います。

緑内障では眼の痛み、視力,視野の異常を伴い、メニエ−ル病はめまい、耳鳴りなどを伴います.その他、つわり、二日酔い、乗り物酔いなどでも起こります。

 

原因の病気に応じた治療が必要です、また意識障害、麻痺, けいれん、感覚障害を伴う場合、また発熱,腹痛,下痢を伴う場合は食中毒の疑いもあり緊急の治療を必要とします。急いで受診することが大切です。

 

(応急手当)

1 嘔吐した場合は,吐物が鼻腔や気管に入らないよう、寝ている場合には顔を横に向けることが大切です。

2 吐物は観察し、捨てずに医師に見せましょう(吐物の色、血液の混入の有無など)

3 嘔吐のあとは,食塩水などでうがいをし口の中は清潔にしておきましょう。

4 胃部を冷やしたほうが気持ちがよい時は、氷のうを当てるとよいです。

5 水分、食事について

  * 頻回の嘔吐がある場合は絶食とします。症状がおさまったら少量ずつ水分、  消化のよい食品を摂りましょう。(おも湯、くず湯、白身の魚、半熟卵など)

  * 脂肪の多いもの、炭酸飲料、アルコ−ル、コ−ヒ−、強い香辛料

    繊維の多い野菜(ごぼう、さつまいも、たけのこ、れんこんなど)は、

さけたほうがよいです。

                (はとりクリニック 2000.11 )

 

 

 

 

 

 

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(医)はとりクリニック  羽鳥 裕

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