病気のメモ{lefttitle_siseaememo}
##第19回国際高血圧学会 第12回欧州高血圧学会##

 

 

02/10/20 に更新しました。

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2年に一度開催される国際高血圧学会 (第19回)と、欧州高血圧学会(第12回)の合同学会が2002年6月23日から27日までの5日間、チェコ・プラ八市で開催された。Ca拮抗薬、ACE阻害薬、アンジオテンシンU受容体拮抗薬(ARB)などの降圧薬治療が痴呆の前段階とみられる認知機能障害を予防し得るか否かを検討。

桑島 巌 先生の講演から   戻る
,

SCOPE(Study
onCognisionandPrognosisinthe
Elderly)は、ARBの脳心血管合併症
予防薬としての有用性をプラセボと対
照にして比較検討した。

 

PROGRESS試験は、過去5年間に
脳卒中の既往のある症例において、
ACE阻害薬ペリンドプリルを基本と
した降圧薬治療が再発を予防し得るか
否かを検討したトライアルである。

脳卒中罹患例にお
いてペリンドプリル+インダパミド治
療は、脳卒中を再発した症例および認
知機能障害を有していない症例におい
て痴呆の予防効果を認めるというやや
複雑な結果となった。逆にいえば、脳
卒中の非再発例や認知機能が良好な例
では実薬治療のメリットが少ないと


Syst-Eur追跡研究

高血圧とは
無関係とされているアルツハイマー痴
呆さえもCa拮抗薬によって予防が可
能なことが示唆された。降圧に加えてneuroprotectionに作用すると考えられるCa拮抗薬が有用
であるとしている。

ANBP-2

従来薬の代表格であ
るサイアザイド系利尿薬とACE阻害
薬の脳心血管合併症予防効果を比較し
たANBP-2が発表された。
高齢者に対するACE阻害薬の脳心血管合併症予防効果には性差がある
と締めくくった。


PHYLLIS(PlaqueHypertension
LipidLoweringItalianStudy)は、
食事療法を行っているものの高脂血症
を併せもつ高血圧の症例を対象に、利
尿薬とCa拮抗薬Fosinoprilの頸動脈
内膜肥厚に対する予防効果を比較し、
さらにスタチン薬を追加することの有
用性について3年間、追跡・検討して
いる。その結果、Ca拮抗薬は利尿薬
に比べて動脈硬化の進展予防効果が明
らかであり、さらにスタチン薬を追加
しても有用性の増加は認められなかっ
たとイタリアの重鎮Zanchetti博士が
発表した。

 

Maskedhyperten-
sion(隠された高血圧)

 

逆白衣高血圧あるいは白衣正常血圧に関する
研究結果がいくつか発表

 

 


イタリアのZanchetti教授は、クリ
ニカルトライアル発表に先立つState-
of-Artのなかで積極的降圧時代におけ
るトライアルは、併用療法が多くなる
ために純粋な薬剤間の比較が困難にな
ってきている。したがって試験薬剤の
有用性が過小評価される可能性が高
く、その解決策として対象数をより多
くすること、臓器障害を伴ったハイリ
スク症例での検討、そして心肥大、プ
ラークの進展などのソフトエンドポイ
ントでの評価などを取り入れるべきで
あると指摘した。
欧州、米国は競うかのように大規模
臨床試験を相次いで発表している。わ
が国も国際化に乗り遅れまいと国内学
会での発表を英語にするなどの試みが
あるが、世界に発信し得る大規模臨床
試験の成功こそ急務であることがつく
づく感じられた。


 

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第19回国際高血圧学会 第12回欧州高血圧学会

 

SCOPE(Study
on Cognisionand
Prognosisinthe
Elderly)

 

PROGRESS試験

 

SystーEur追跡試験

 

ANBP−2試験

PHYLLIS

(PlaqueHypertension
LipidLoweringItalianStudy)

Masked Hypertension

 

®